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彼女のいる彼氏 第16話 合点がいく

これまで、彼女のいる彼氏は「それで?そこからどうなったのっ??」っていう終わり方をしても、次の話では場面が展開して時間が経過しているということが多かったのだけど、今回は佐倉と雪乃の過去へのさかのぼりでした!待ってました!

雪乃は、私としては、3年前の方がかわいいなーって思った。今の方が洗練されているけれども。

佐倉は3年前って確かにオシャレではないけど、そんなにひどくないよね?とか思いました。(私自身もオシャレじゃないし、色々ともっとすごいのを今まで見てきているもんで・・・。ははは。(力ない笑い))
当時の佐倉は、こじゃれてないことも、もちろんあるけれど、自分に自信がないことで綺麗に見えないのかなあと思った。

佐倉も当時からセンスはあっても、その感覚を自分に向けるだけの自信が無かっただけなんだろうけど、でもその殻を破ってくれたのは雪乃なんだね。佐倉は、高校か大学1、2年生あたりで、あの形が完成していたのかと思っていたから、意外だったー。

でも、第13回の徳永との対決の時に着ていたシャツを見て、「この服を選ぶ男性って、自分を勘違いしているか、よほど自分に自信があるかどっちかだよね?」と思っていたので、雪乃が選んだとわかって、何だか妙に合点がいった。他人の目の推しがあってのセレクトだったのね。

過去の流れが見えてきて、咲さんは、佐倉が男性としての自信を持った後に、初めて自分から好きになって、かつ陥落(?)させた女性なんだなーと思った。そりゃ愛おしいわ。

しかも佐倉の咲さんへの気持ちの発端は、第10話のラーメン屋の流れだし。あそこの、佐倉の咲さんへの気持ちの遷移が大好き。

でも、やっぱり佐倉はやっちゃいけないことをやっちゃったんだよね。咲さんと付き合うにあたって、雪乃ときちんと話さなかったこと。佐倉の気持ちは完全に咲さんに行っていたのに。雪乃の性格からいって、自然消滅はさせてくれないってわかるだろうに、面倒を避けちゃったからなあ。
怠惰だよね。
怠惰は時に、悪意よりも人を傷つけるのに、やっちまった感。

これからの、徳永の反撃と、佐倉の盛り返しの展開に期待ですね!

青また青 獸木野生(伸たまき)

漫画”青また青”は、作者の獸木野生が、まだ、旧ペンネームの伸たまき名で発表していた頃の中編作。(A5版の初版が1990年発行)

A5版と、文庫版で、同時収録されている作品が異なるので、ここでは同時収録の作品は扱わず、”青また青”にのみ言及します。

主人公のシングルマザーの小説家ビダーは、生い立ちもその後の人生も、いわゆる”普通”の境遇とは程遠く、彼女の周囲の人たちも皆、世間的に見ればひとくせも、ふたくせもある人たちばかり。
そこにさらに、ビダーが11歳の時に爆発事故で亡くなった、隣人の石油技師への思いや、無差別殺人が絡んで、織りなされていく物語です。

無差別殺人まで出てくるので、完全にフィクションではありますが、高校に行かずに漫画を描いて、デビュー前に結婚、出産、別居までを経験しているあたりは作者の経験が入り込んでいるので、フィクションと現実が入り交じっている、不思議な感覚があります。

作者の絵柄は非常に独特ですが、この”青また青”の頃の絵柄は、比較的一般の読者にも入りやすいと思います。(私個人としては、この作品よりもう少し以前の、甘さが少ない絵柄の方が好きですが)

作中には印象的な言葉が多く、140頁ほどの作品で、永く心に残る言葉がここまで詰め込まれている作品は他にないです。とにかく言葉の濃度が濃い。

言葉だけ抜き出すと、空気が伝わりにくいととは思いますが、以下、引用です。

フェル「全部そうとは限らないけど、本ていうのは不思議だろ。
自分じゃ言葉にできなかったけど、確かに思ったり感じたりしたことが書いてあるんだ。
でなきゃ生まれる前か、とにかくどこかで知ってたことが・・・ひどくなつかしい感じなんだ。
だからぼくは君や作家たちは何か特別な鍵を握っているんじゃないかと思ってたよ。何かの秘密をね。仙人かそんなものみたいに。」
ビダー「秘密なんかしらないわ。」
フェル「それじゃぼくらとおんなじだ。」
ビダー「・・・そうよ。おんなじよ。わたしもそれを捜しているのよ。」

 

そして、獸木作品は、辛口の会話がウィットに富んでいて非常に好きです。

記者「ボイドさん、大量殺人犯とはいえ、ナイフひとつの相手を撃つのはどんなお気持ちでした!?」
ビダー「ジョーズだってアゴしか持ってないわよ。」

アメリカ文学は少ししか読まないので、知ったかぶりで書くのも恥ずかしいですが、ガープの世界を読んだときと似たような感覚がありました。ガープの世界の方が、ずっとアクが強いですが、”青また青”は現実世界とのリンクが、作品を浮ついたものにしないための、一種のおもし(いい意味で)のようになっています。

そのおもしも含め、作品中を流れている独特の世界が、他の作品に代替できない不思議な世界で、私は大好きです。

毛色は異なりますが、ジョン・メイブリィ監督の映画”リメンバランス 記憶の高速スキャン”(英題 Remembrance of Things Fast)は虚構の世界で、登場した人が本当の話をするというもので、それもずっと印象に残っているので、現実と虚構が混じり合っている世界が私は好きなのだと思います。

初めてこの作品を読んだとき、私は高校生くらいで、「よくわからないが印象に残る漫画」くらいの感想でしたが、大学生くらいの頃には、大好きな作品になりました。何度となく読み返しました。一人暮らしを始めたときも、結婚したときも、迷わず持って行きました。
作者は、自身のサイトで「一種の失敗作」と言っていますが、私は大好きな作品です。
これ以外にも、彼女の作品は作者自身の評価と、私の評価がかなり大きくずれていて、あまり良い読み手ではないのだろうな・・・と軽く凹みますが、良いと思うものは、良い。

子供の時期を抜け出して、色々なことに対峙し始めた20代くらいの人に読んで欲しい作品です。
一般受けのメジャーな作品にはならなくとも、若い人に長く読まれ続けて欲しい作品の一つが”青また青”です。

彼女のいる彼氏 第15話 ゲンコで

彼女のいる彼氏、胸が痛くなる展開ですね。

いつかはこういう場面が来るだろうとは思っていても、来て欲しくなかった、真実を知る場面。

佐倉をゲンコで殴り、徳永は胸ぐらをつかみたい感じっ。

いや、二人ともカッコいい男子だと思いますよ。でも、ダメ過ぎだろ。マジで。あんたらにとって、咲さんは何なんだよっ!?

咲さぁん…(涙)

お願いだから、次の話はもう少し明るい展開でありますように。

あ、ルミちゃんのハロウィンのカッコがすんごくかわいかった。ハート鷲掴み。第15話の中のオアシスです。
話の展開が痛すぎてループするのが辛いけど、ルミちゃんの太もも拝むためだけに、ループしよう・・・。

 

※10/30夕方追記

結局、第15話も何度もループして、最初から最後まで読んでます。ループしても、やっぱり咲さんが可哀想すぎる。

咲さんに、エンジニア様とか、西原くんをオススメしたくなってきたよ…。

そして、彼彼の第15話が、夕方にはやっぱりROLAの週間ランキング一位になってた!彼彼ファンのお仲間が多いってことで、嬉しいー。

 

これから初めて “彼女のいる彼氏” を読む方へ

10月19日にU-29で、”彼女のいる彼氏” の作者の矢島光さんの回が放映されてから、少しこちらのサイトにいらっしゃる方も増えたようです。

そこで、これから初めて彼彼を読む方で、かつ、せっかちな方向けに、第1話からではなく、おすすめハイライト回を書いてみました。
というのも、私自身が第1話を読んだ時にうまくリズムに乗れず、その後しばらく読むのをお休みして、後で 「もったいないことをしてしまった!」と後悔したからです。

もちろんですが、別にせっかちではない方は、スマホにROLAアプリをインストールして、第1話から最新話までおたのしみ下さい!

では、以下の3つの質問で、自分が一番該当すると思うものを選び、そのコースを参照して下さい。

(1)かっこいい男子が見たい

男はポジティブであって欲しい → Aコースへ
メガネ男子が好き → Bコースへ

(2)自分は仕事を頑張っている女子である → Aコースへ

(3)とにかくキュンキュンしたい → Bコースへ

 

【Aコース】

第6話~第8話

主人公咲が、仕事上で苦しい状況に立って気持ちの堰(せき)が切れた時の、ポジティブ男子徳永のフォローが温かいです。でも、そのフォローが終始甘々じゃないところが、いい感じです。

【Bコース】

第9話~第11話

メガネ男子佐倉と、主人公 咲の関係性が大きく変わっていくところです。第11話は多くの皆さんにとって神回らしく、未だにアクセスランキング上位に来てます。

 

上記のAコース or Bコースを読んだら、せっかちな方でも第1話から読みたくなると思います!
お試しあれ。

U-29 見ました!

10月19日放送のU-29を見ました。
ROLAサイトで漫画 “彼女のいる彼氏” を連載している矢島光さんが放映されている回だったのですが、作者の矢島光さんは、かわいい、全力投球なお嬢さんでした!

かなり無理をされている様子だったので、早く自分のペースをつかんで、じっくり制作ができる環境を作れるといいなと思いました。
若くても、あまり無理をし過ぎると心身に影響が出ますからね・・・。そして、肝心の作品の質に影響がでかねないので、ちょっと心配になりました。
若いうちの苦労は買ってでもしろといいますが、それがキャパシティーを超えませんように。

私は、山中俊治氏のツイートがきっかけで、”心だけは、フルスイング“を読んで面白いなあと思い、彼彼に入っていきました。
(一人でこっそりと彼彼応援キャンペーンをはっていますが、彼彼については、第1話を読んでから、しばらく読まずにいた後に、また読み始めてからはまった、実は不真面目な読者です。)

“心だけは、フルスイング”の再開も待ち望んでいるんですが、忙しそうなので、しばらくムリかな…。

 

彼女のいる彼氏 第14話 ちょっと絵について触れてみる

彼彼の第14話が16日(金)にROLAサイトにアップされていて、最新回をずっと楽しみにしていた私は、咲さんと佐倉のデート回を満喫しました!

くらげバンチにも彼彼の出張連載が始まり、第1話から、順次Webブラウザ上で読めることになるようです。嬉しい限り。

せっかく第1話が読めるようになったから、絵の変遷について、ちょっと触れようかな。
彼彼は、第1話からどんどん顔が変わっていっていますが、作者さんは若いから、発展途上だしと、好意的に見ています。

実は、個人的に気になっているのは、咲さんの体型の変化。第1話では、おしりとか結構厚みがあったし、胸も、大きくはなくても存在感があったのに、その後あっさりしてきてる。確かにその方がストーリーに似合っているのでよいと思うけど、意図的なのかな?
ラブシーンとか、体が肉感的だとちょっと濃ゆい感じにはなってしまうからとか。

ところで、ROLAのサイトでは、第1回から最新回までの全ての表紙が並んでいます。最近の二人のアップ構成はもちろん好きで、素晴らしく爽やかで(第13回はアツくてウケましたが)素敵ですが、私個人的にはサマソニ回の第4、5回の表紙が大好きです。ついつい目をひかれる、好きなテイストです。背景とか、ぐっとくる。

ここからは、絵の変遷ではなく、単なる私の注目ポイントですが、彼彼で目がいくのが、”手”です。見入っちゃいます。すごくいい手なんですよね。
あとは、くちびるや、女のコのほっぺ。色味とか、ツヤとか。このあたりは、カラー漫画の読み応えありですね。描く方は大変だと思いますが・・・。

そして、キスシーンがうまいですね。漫画で、キスシーンを「うまい」と思ったのは初めてです。漫画でまじまじとキスシーンを見ることもなかったので、他の漫画のキスシーンに比べて、どこがどう良いのか表現できないのですが、あれは何によるものなんでしょうか?唇?顔の傾き?添えられた手?
誰か恋愛漫画に一家言ある人に、解説して欲しい。

金曜の夕方にROLAのランキングを見たら、作品が載ってから半日たってないのに、週刊ランキング1位になってた・・・。
この作品の最新回を心待ちにしている、ガチで好きな人が多いとみた。

“彼女のいる彼氏”がくらげバンチで出張連載らしい

私が今おすすめしている漫画 “彼女のいる彼氏”が、
くらげバンチで10月16日から出張連載だそうです。

いまいち、出張連載の正しい意味を理解できていないけど、今までバックナンバーはROLAのアプリでしか読めなかったけど、これからはくらげバンチのサイト上でも順次読めるようになるってことでしょうか。

Webブラウザで読めるならば、嬉しい!
(ROLAアプリは異常終了が・・・(以下略)))

 

彼女のいる彼氏 咲さんがスキ

彼女のいる彼氏の第13話を読んで、色々書いてたら、えらいこと長くなりそうだったので、記事を分けました。

漫画 “彼女のいる彼氏”の主人公 咲さん、なんか好きなんです。
こういう、複数男子に主人公の女子が好かれて・・・っていう話は、男子のカッコよさが大事なのは当たり前だけど、主人公女子もやっぱり大事ですね!
私が、このテの複数男子→主人公女子の漫画をあまり読まないのは、主人公女子の性格が苦手なことが多いからかも、とこの漫画を読んでふと気づきました。

咲さんを好きだなって思ったのは、第8話で、 前日にキツいこと言われたエンジニア様に頑張って誠意と本音をぶつけてみたら、思いのほか温かい対応が返ってきたときに、「誠意を見せればうまくいくのね ♪」みたいな反応じゃなくて、「なんだか全部自分が悪かった気さえしてきた。」 「目の前の人は自分を映す鏡だってホントですなぁ。」っていう、そういう 感じ方が、いいコだなぁって。

それまでは、「私頑張っているのに!」という怒りが前面に出ていたので、むしろちょっと苦手な部類の子だったかもです。頑張っている女子痛いとかいう上から目線ではなく、自分も持っている嫌な部分なので、まともに見るのちょっとキツい。(笑)

あとは、佐倉へのコンプレックスの描写もいいですねー。仕事に思い入れがあるが故にわいてきてしまう、難しい感情。そこに苦しむ咲さんもかわいい。
しかし悩ましいのは、その相手がプライベート上親しくなったらその気持ちが無くなるかって言うと、そうはならないところでしょうか。私 は、結婚してそれなりの年数経ちますが、夫への仕事能力に対する嫉妬のようなものはまだあります。

そして、その佐倉との関係性が変わってくる、第10話のラーメン屋のシーンも色んな意味で好きです。佐倉の学生時代からの取り組みや仕事のことを色々知って、素直に感心して、「いやぁ、同じくらい手を動かしてから君を妬むことにするよ、佐倉くん」っていうところも、咲さんいい子感満載。

もちろん、対異性面で咲さん大丈夫かっ!?っていう危うさも色々あるのと、男子二人については 「彼女持ち二人で、何やっとるんじゃあ!咲さんめぐってバトルするぐらいなら、まずは彼女と清算しろ!」 という徳永・佐倉への気持ちもあり。
まあ、あっさり清算したら、話として成り立たないので、やきもきといったところであります。

そして第13話を読んだら、野郎どもはきちんと咲さん自身をこれから見てくれるのかなっていう心配があって、どっちが男として上かみたいなものを張り合って、咲さんをそれを測るメーターにしないでねって、思ってしまった。

お願い、最後には何らかの形で幸せになってね、咲さん。

“青また青”が頭に浮かんで

漫画 “青また青” (作者 伸たまき ※)の作中のシーンが、最近頭に何度も浮かんで来る。
(※)現ペンネームは獸木野生ですが、発表当時はこのペンネームでした。

作者は「失敗作」と評していたけれど、ホントとウソが混じり合っていて、私としては非常に印象に強く残っています。

彼女の作品はPALMシリーズが語られることが多いけど、私はこの作品も強く推したいです。

しっかりと読み直してここでちゃんと紹介したい。

 

ROLA11月号を読みました

ROLA11月号(紙媒体です)を読みました。
もちろん、”彼女のいる彼氏”を読むため。えへへ。

紙で読むのもいいですね!でも、Web向けの原稿を変えるの大変だったろうな。

ところで、人物相関図の咲さんの年齢が28歳になってた・・・。確か26歳じゃなかったっけ?

そして、誌面でROLAアプリを宣伝するならば、ぜひぜひぜひぜひアプリの安定性を向上して欲しい!ROLAアプリ開発者の皆様、大変だとは思いますが、よろしくお願いいたします。
(こんなサイトを見ているはずもないが・・・って、書いててむなしくなってきた)